マスヲの療養日記

大腿骨骨折の治療のための入院の日々についてを語ります

2/3

 朝、いつものようにリハビリ室に向かった。

 タイトル通り、今日から骨折している右足に体重の2/3の負荷をかけることになった。怪我の回復が順調だからだ。

 両足で立って2台のタニタのヘルスメーターに左右の足をそれぞれに乗せた。右足に体重のおよそ2/3をかけるイメージを掴むためだ。

 2/3はなかなか慣れないだろうと思っていたがそうでもなかった。

 1/2の時よりも1/3の時の方が慣れるのに苦戦したが2/3にはあっさりと慣れた。

 

 だが、不思議な感覚だった。

 1/2は左右半分ずつだが、自分の意識としてはそうではない。左半身に心臓と肝臓があるせいか、右に少しバランスを移したくらいでちょうどよかった。

 2/3は自分がイメージしていた以上に体重を乗せなければならなかった。かなりオーバーに重心をずらさないと駄目だった。

 

 その後は平行棒を左手だけで捕まって歩く練習。往復する間に一回だけヘルスメーターを踏み、理学療法士が目視でチェックした。

 1/2までとは大きな違いがあった。これまで平行棒で歩くときは両手を使ったが今回の2/3では片手の左だけ。

 また、松葉杖も左だけで歩けるように練習したが意外とすんなりとコツをつかんだ。

 

 今回の入院ではじめて使っている松葉杖。

 最初のころは片足歩行だということもあったけれど、全く上手く使うことができなかった。

 世の中の大抵のことは慣れと練習である程度のレベルまでは辿りつけるのかもしれない。

 

 今日は一月十五日。

 順調に行けば来週のどこかで退院できるというのが主治医の見立て。

 そう考えると退院日までは指折り数えられるようになった。

 嬉しいような嬉しくないような複雑な気持ちだ。

 この療養日記の回数も残り数回だろう。

 

 入院中は会う人はかなり限られている。

 病院のスタッフはそうでもないが、自分のまわりの入院患者は年寄りばかり。10代、20代の入院患者は見かけなかった。

 自分が入院しているフロアの患者は整形外科がほとんどなのに。

 これはこの病院だけのことなのだろうか。この地区だけ若者が極端に少ないのだろうか。

 それとも、自分が思っていた以上に今の日本は年寄りばかりになのかもしれない。

 

 自分の年齢を考えると、また入院する日はそれほど遠くない未来であることも考えられる。

 その時には、今以上に若者を見かけることがレアになっていそうな気がする。